オレは中公の「世界の歴史」が好きすぎる

今日突然阿刀田高の「旧約聖書を知っていますか」が読みたくなったので、文庫を詰め込んだダンボールのどれかに埋まっているのは確実なんだが探すのも面倒なので仕事帰りにブックオフに寄ってみた。運良く文庫105均のところに平成十七年の十七刷があったので購入。とりあえずユダヤ史の基礎の基礎の入門書としては読みやすくっていい本だと思う。

んでふと学術本コーナーを見ると中公の「世界の歴史」の旧版というか昭和版というか、とにかく古い方のしかも箱入りの単行本が1〜8まで並んでいたのを発見して速攻購入、ついでに世界の名著の「ヘロドトス トゥキュディデス」も。まあ抄訳だけど引越しの時にどっかいっちゃったんで。
で、「世界の歴史」だけど、もともと父親が文庫で揃えてたんだけど、オレが高校生の頃ヘビーに扱ったんでボロボロになってしまったのでチョビチョビ古書店で補ってたんだけど、近年ブックオフでもちょくちょく見かけるもんでそのたびに買っているうちに1巻なんかは4冊、ほかは2〜3冊ずつあるという状態なんだけど、まあ本なんて読んでいるうちに傷んでくものなんで座右の書は何冊あってもいいとは思う。
中公の「世界の歴史」はなにが好きかってその入門書としてのとっつきやすさにあると思う。とくに中世から近世を扱った巻は個人的にこれまで読んできた歴史概説書のなかでも上位に位置してて、とくに堀米庸三による「中世ヨーロッパ」の巻は個人的に宮崎イッチーの「アジア史概説」「大唐帝国」に次ぐ名著と思っている。高校生の時初めて読んでヨーロッパ中世のパノラマに魅せられて以来何度読み返しただろう。
平成になって新版シリーズが刊行されたけど、あれはちょっとマニアックで初心者向けかっていうとさあどうだろうかと思うところがあるので、旧版もまあさすがにオレが生まれる前に書かれてるんでいろいろと古くはあるんだけど、それでも古びない部分の方が大きいと思うんで人に薦めるなら旧版かなぁ。新版もふかせ年表を紹介してくれたのには感謝してるけど、やっぱりふかせ隆郎に中国古代史を書かせるってのはマニアックだろうと思う。

つわけで今夜は「絶対君主と人民」でも読みながら寝るか。