東浩紀が伊豆に疎開した先で地震を食らった話は、まあ健在で本人もネタにしているし、笑いの神が降りてきたようなミラクルではあるけれど、これを非難している人はちょっと鬼畜に過ぎるだろうとは思う。妻子持ちがこの大変な時に、実家に帰ることが非難されることとは思えない。

まったく正論なのでなにを言い返すこともできないし、とくに言い返したいこともないが、身近に、社会インフラを維持するために家族を顧みることも許されない人々を見ていると、このような暢気な振舞いに苛立ちを抑えることはやはり難しい。おそらくはこの何十年か、インフラ維持のコストを削減し続けてきた皺寄せを今過重に押し付けられている人々が確かにいる。この一週間そのことを実感させられ続けている。