劇場版ガンダムOOネタバレ感想

あんよさんの解読が気になったため、ユナイテッドシネマが金曜千円というのでレイトショーで見てきた。
120席が7割弱くらい埋まってただろうか。上映後、観客がまったく無言だったのが興味深かった。数組はいたアベックも無言。それなりに満足していた私は彼、彼女らの感想がとても聞いてみたかった。

気になった点、というか不満点としては、カットによってキャラのプロポーションがヘンなところがあったところ。長すぎる手足をもてあましているようなシーンには苦笑せざるをえない。あと、戦闘シーンがワンパターンで、しかも何をしているのかわかりづらいところか。ストーリーは結構駆け足で詰め込んでいるはずなのに、戦闘が冗長に感じられたのは欠点として指摘していいかもしれない。私の読解力が足りているのならば。

ほかはおおむね満足、というか納得した。

冒頭の「劇場版それ☆すた」は一瞬面食らったが、「そういやこれ黒田だっけ」と思い当たりやはり一瞬で納得がいった。おそらく照れ隠しではなかろうかと勝手に忖度する。
忖度した根拠は以降の本編の内容がまったく羞恥心を振り捨てたものだったから。

主人公カップルが性欲皆無なので、その埋め合わせか周囲がやけに発情していた。その中ではパンティとブリーフのカップルが結構好感を持てた。年取って落ち着いたヤンキーカップルというのは確かにあくが抜けて「いい人」になるケースもあり、説得力がある。ただその搭乗機体がタンデムだったのはどういう理由があったのだろうか。タンデム機であることを生かした作劇がなかったのは勿体なかったかもしれない。

ティエリアの優遇っぷりはスゴかったね。神谷ファンとしては嬉しかったけど。登場時の戦闘では無双、次の出撃で犠牲的特攻、助言役として復活、そして最後はチャム・ファウ化。さらには刹那とふたりっきりで新世界へ駆け落ち。すげー。一旦は刹那をあきらめたフェルトもこれは納得できないんじゃねえのかw

あーフェルトはいろいろとワリを食わされたキャラだったね。かわいそう。

トップをねらえ!」をマジメにやったらこうなりました。っていうか、ちょっと「ヒロイックエイジ」もバイパスしてるような気もするけど。生真面目なんだろうね、きっと、水島精二氏も黒田洋介氏も。トップをハリウッド映画的につくったらこうなるだろうな、というのが全体の印象。そういう意味でハリウッド映画的に楽しめたので、そこらへんは満足している。そうそう、時間感覚とか距離感覚とかはスルーして、とにかく見た目のカッコヨサやその場のカタルシスとか快感を最優先して映画を楽しめるスキル持ちなら、という前提は必要かもしれない。わたしも年を取って近年やっと身につけられたスキルだけど。

エンディング後。寿命を迎えたマリナを刹那が迎えにくる、という描写なのかと一瞬思ったけど、あれはどうみても「エルスの地球征服宣言」だねえ。しかもマリナ姫勝手に人類を代表して承諾しないでくだしあ。