誤読?それとも?

今日、仕事で客先に行っている同僚から、訪問先がわからない、との電話がきた。
「カワミナミビル」という建物に行かねばならないのだが、該当の住所に行ってもそういう名前の建物が見当たらないという。住所を聞いてみると上下左右東西南北のついた地名でもあり、地名の伝達ミスか、とも思われる。電話で口頭の依頼がメインなのでそういうことはよくあるのだ。
とりあえず地図を開いてみるが、どうも指定の番地はその地名にしか存在しないようだ。番地の伝達ミスとなると致命的だ。訪問先に電話を入れても応答がないという。それはしょうがないが不在で戻るにしても訪問票を残しておかないとあとあと苦情になる。訪問先の「カワミナミビル」という名義で地図検索して探すか、と思って地図を眺めていると、該当番地に複数あるビルのうち「汾陽ビル」という建物が目に付いた。ふーん、中国企業の関係なのかな、と思ったが、あれ?とひっかかった。「汾」てのは川の名前だよなあ。「陽」てのは川の場合は北を意味するからこの名前って「かわきた」とも読めるのか。と中途半端な漢文知識が頭をよぎる。

もしかして、と思ってググってみたら「汾陽」って書いて「かわみなみ」と読む苗字が実在するー!
とりあえず同僚にはそのビルを訪問するよう伝えて事なきをえましたが、どうしても気になるのが何故「汾水(河)の北」という地名をあらわす単語で「かわみなみ」と訓ませるのか、という点。「山の南」を意味する「山陽」に引っ張られて誤読したまま定着した?でもこういう苗字って中国起源かも、という陳舜臣氏の本で仕入れた余計な偏見も手伝い、九州で見られる苗字だから朝鮮出兵時の捕虜の子孫かも、とかあらぬ妄想がひろがり。ワタシの頭はいろいろと混乱してしまいました。
実際のとこどうなんでしょうかねえ。気になって困ります。